別居の話

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別居

我が家の場合、夫が家を出ていき別居が始まりました。
夫から生活費の支払いはありません。専業主婦だった私は就職活動を始めましたが、年齢とブランクのため選考に落ち続けました。どう暮らしていけばいいのか。

生活費や子の養育について取り決めずに別居が始まることは、生命に関わる危機的な状況です。母子がなんとか生き延びなければいけない。過酷な状況でも何とかしていかないといけない。

別居直後の経験をふまえ、「別居後、前に進むためのステップ」をまとめました。

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「不安を吐き出す」

不安で何から手をつけていいかわからないこともあるでしょう。実家の親とか兄弟、友達など信頼できる人に思いを吐き出しましょう。身近に話せる人がいないなら紙に書き出すのでも、x(Twitter)に投稿するでも、心療内科を受診するのでも。

一人で心に抱えるよりラクになります。恥ずかしい思いもしましたが、涙を流して気持ちを吐き出すことは次にすすむのに必要だったと思います。

そのうち不思議と課題が整理されてきます。生活費はどうするか、住居は、子供達は、法的手続きは、などなど。大切な生命を守ることを最優先に、こうした課題に取り組んでいかないといけません。

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「収入を確保する」

仕事を続けていて十分に収入があるなら、そこまで危機的ではないかもしれません。そうでない場合(専業主婦やパートなど)、夫が生活費を負担しないなら、婚姻費用調停を申し立てましょう。申し立てた月以降の婚姻費用(母子の生活費)を受け取ることができます。早めに動きましょう。私は別居後、半年ほどたってから申し立てたため、損をしてしまいました。

子供の年齢によってはフルタイム勤務が難しいなど悩ましい状況があるかもしれません。パートでも時短でも経験がその後につながっていくと思います。あせらずハローワーク求人やその他求人サイト、転職エージェントを活用しながら、長い目で資格取得なども見据え準備できるといいです。

「専門家や役所を頼りましょう」

健康第一。早めの受診を。

自分や子供に心身の不調があるなら迷わず医療機関を受診しましょう。私も食事・睡眠がとれず内科を受診したところ、「まずは原因をなんとかしないと」と心療内科を紹介されました。心療内科の受診は初めてでしたが、洗いざらい話すとスッキリもしましたし、うつ病と診断されうつ病の薬と睡眠薬を処方されました。心療内科の先生は、離婚や別居が原因で受診する患者には慣れているようで「紛争は弁護士の先生にまかせて自分は対峙しないほうがよい」などとアドバイスをもらうこともできました。

また、結果論ですが、母子が別居後に受診したことで通院歴が残り、後の離婚調停・裁判において母子が困窮した状況を説明できる証拠となりました。

子供は複数の目で見守る。

子供達の心身の不調があっても、自身に余裕がないと対応が遅れることもあります。我が家の場合、子供が通う小学校の個人懇談で担任の先生から子供の問題行動を指摘されました。そこで初めて担任の先生に、家庭が別居で大変なことを伝えると、スクールカウンセラーとの面談を進められたり、学童の先生とも共有すると言ってもらえたりしました。また、先生自身も片親に育てられたそうで励ましていただき、市の就学援助制度は離婚が成立していなくても対象になるようだから役所に相談にいくように提案されました。担任の先生にもっと早く状況を伝えておけばよかったです。すぐにスクールカウンセラーの予約をとり、定期的に面談をすることで担任・カウンセラー・学童の先生と連携して子供を見守っていただけることになり心強かったです。

ここでも結果的に、学校で子供達の問題行動が見られたこと、その後すぐにカウンセリングを受けるなどの適切な監護を行ったことは、後の離婚調停や面会調停で親権や面会について協議する際、家庭裁判所調査官の作成した調査報告書に記載されることとなり、当時の母子の状況を正しく証明してもらうことにつながりました。

離婚前でも対象になる公的支援を受ける。

自治体によっては、離婚前でも就学援助や低所得世帯給付金(非課税世帯支援給付金)など支援の対象となる場合があります。離婚が成立していないから、とあきらめずに役所に問い合わせるといいです。窓口の人の対応が、冷たかったり不親切だったり制度に詳しくなかったり(!)することもあります。でも親切な人もいます! 母子の命がかかっているのです。めげずに親切な人を見つけて相談してみましょう。

就学援助

就学援助(公立小学校・中学校の給食費、教材費、学童費などの援助)については、離婚協議中であることを証明する内容証明郵便や、離婚調停申立の書類など、証明書類提出を求められました。状況に応じて相談にのってくれると感じましたので、ダメもとでも話してみるといいです。

給付金

給付金については、住民票が夫と別であることが条件でした。コロナ給付金や、物価高騰支援給付金を受け取ることができました。

児童手当の受給者変更

児童手当は、何も手続きしないと夫の口座に振り込まれ続けます。離婚に向けて別居しているときは、児童と同居している人に支給されます。早めに手続きしましょう。我が家は手続きが遅れ、夫が夫の口座に振り込まれた児童手当の返還に応じず、調停の協議でようやく返還されました。(夫に対し児童手当の返還を命じた裁判例もあります。別居後に夫が受給した児童手当は不当利益にあたり、受給額を返還すべきであるとの判断。)このようなトラブルを防ぐため、別居後できるだけ早く児童手当の受給者変更手続きをしたほうがいいです。

弁護士に相談に行きましょう

離婚協議において、素人考えで早まった行動・誤った行動をしてしまうと、後々取り返しがつかない場合があります。早めに弁護士の先生に相談しておくと安心です。費用面で心配なら自治体の無料法律相談や、法テラスの活用も視野にいれましょう。

正式に代理人依頼をする前に複数の弁護士に会って相談に行くといいです。ホームページで、離婚や財産分与、面会などに強そうな人を選びましょう。またどんなに優秀そうな弁護士さんでも合う、合わないはあります。話しやすいか、自分の方針に共感してくれるのか見極めたいです。私が最初に相談に行った先生は、「婚姻費用の額が下がるから就職は急がなくても」という考えでしたが、私は年齢のこともあり、早く就職しないと、とあせる気持ちがありました。「この先生は我が家の幸せよりも報酬を優先しているのでは」と疑念が。このような違和感を感じたまま依頼はできないと感じ、2人目の先生に相談したところ、話しやすく信頼できると感じました。長期戦になるかもしれません。自分に合う先生に出会えるといいですね。

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